2012/8/19 日曜日

「むし歯予防は妊娠期から」その1

Filed under: 日記 — h.nakano @ 10:12:18

prevfromminus1year.jpg 最近、妊娠期からむし歯予防をする重要性を説いた「マイナス1歳からはじめるむし歯予防 〜ママになる前からできること〜」(仲井雪絵著(岡山大学・小児歯科医)、オーラルケアー社刊)が出版され話題になっています。

 仲井氏はむし歯は感染症であることを強調。生まれたばかりの赤ちゃんの口の中にむし歯菌はいないが、家族とスプーンやはしを共有することで菌が感染し、むし歯になることを説明。その上で「子どものむし歯を予防するには周りの大人、特に母親のむし歯菌を減らすことが大切」と指摘。定期的に歯科医院でクリーニングを行い、子どもに砂糖を与えることを控えることなどをアドバイスしています。

 しかし、分かっていても、なかなか実践できないのが現実。むしろ発想を転換し、むし歯菌の質を善玉菌に変えることが重要で、キシリトールガムを摂取して、むし歯菌を善玉菌へ置き換えることが大切。

 「子どものむし歯予防はマイナス1歳、つまり妊娠期から始める必要があります。歯科医院でむし歯の検査を受けた上で、定期的にキシリトールガムをかむのが効果的です」と述べておられます。(その2(9月22日のブログ)につづく)

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2012/8/6 月曜日

「犬と一緒に育つ赤ちゃんは病気に強い♪」

Filed under: 日記 — h.nakano @ 9:52:23

babywithdog1.jpg 犬が飼われている家庭で育つ赤ちゃんは、感染症や呼吸器疾患にかかるリスクが減るとの調査結果が、9日の米小児科専門誌「ピディアトリクス(Pediatrics)」に掲載されました(AFP=時事 7月9日)。

論文ではこの理由について詳しく説明していませんが、毎日ある程度の時間を屋外で過ごす犬が周りにいることで、生後1年内の赤ちゃんの免疫力が高まる可能性があるとしています。

猫でも同様の可能性が示されましたが、その効果は犬より弱いようです。

フィンランドのクオピオ大学病院(Kuopio University Hospital)が行ったこの調査は、親が生後9〜52週目に健康記録を取り続けた子ども397人を対象に行われました。

その結果、犬や猫が飼われている家庭の赤ちゃんは、せき、喘鳴(ぜんめい)、鼻炎などの感染性呼吸器疾患にかかる確率が約30%低く、また耳の感染症にかかる確率も約半分だったそうです。

研究チームは、「動物との接触が免疫系の発達を助けることで、より整った免疫反応をもたらし、感染期間を短縮させるのではないか」と推論しています。

調査では、感染リスクの上昇が考えられる要因(母親による授乳や保育施設の利用、さらには親の喫煙や喘息など)を排除しても、犬のいる家庭で育つ赤ちゃんで感染症を発症する確率が著しく減少したことが確認されました。また抗生物質の投与回数も少なかったといいます。

犬を飼うことは飼い主の心を癒すだけではなく、一緒に暮らす幼児の免疫力を高める効果もあるようですね。

 

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2012/7/25 水曜日

食中毒の予防は噛むことから

Filed under: 日記 — h.nakano @ 10:16:29

himikonohagaiize.jpg 

「ひみこのはがいーぜ」という言葉を知っていますか?

これは、噛むことの大切さを伝えるために「日本そしゃく学会」がつくった標語です。

・・・肥満防止(ゆっくり噛むと早くおなかがいっぱいになって,食べ過ぎを防ぎます)

・・・味覚の発達(よく噛むと味がよくわかる ようになります)

・・・言葉の発達(よく噛むと あごを動かすと筋肉が発達し,話し方もはきはきして分かりやすくなる)

・・・脳の発達(噛む刺激を,脳の神経に伝え,発達を促す)

・・・歯の病気予防(かむことで唾液が促され、唾液の抗菌作用や自浄作用が促される)

・・・がん予防(唾液の免疫作用でがん予防になる)

・・・胃腸が快調(よく噛んで唾液が促され、消化吸収が助けられる)

・・・全力投球(噛み締める力を育てることにより集中力を養うことができる)

このように、よく噛んで食べることは、健康の源。伸び盛りの子供たちのアゴや歯の発達のためにも大切ですね。

今は食中毒の季節ですが、別な視点からの噛むことの効用を指摘した「食中毒の予防は噛むことから」という記事がありましたので紹介します。

昭和21年、敗戦後の中国での話。

当時,上海から故国日本へ帰るための船が出ていた。

中国全土から兵隊たちは、飢えと戦いながらも上海にたどり着いた。

しかしそこには,兵隊を収容する建物もなく、屋外でテント生活を余儀なくされていた。

おまけに衛生状態も悪く、便所は穴を掘って板で囲っただけのもの。

水道は,揚子江の水をそのまま吸い上げた消毒不完全なものであった。

伝染病を媒介するハエや蚊,ノミ,シラミの類も年中いる。

しかも上海は、コレラの多発地帯であったと言う。

食料不足で抵抗力のない状況では,ひとたびコレラが発生すればたいへんなことになる。

二次感染のため,人々はパニックとなり壊滅的な打撃を受けるに違いない。

復員船が止まれば、二度と故郷の土を踏めないかもしれない。

ある日、2000人の部隊がたどり着いた。

うち一人がコレラで死亡したことがわかった。

全員の検便をしたところ,コレラの感染者が24人もいた。

これでは数日のうちにたいへんなことになる。

ただちに緊急対策会議が開かれた。

しかし敗戦直後の時期,物資は困窮し何ら案は浮かばなかった。

そこである軍医が,最後の手段を提案した。

それは単純な内容である。

「食事中は,一切水分を口にしない」ただそれだけであった。

唯一残されたコレラの予防法は、胃液による殺菌しかない。

誰もが,故国に帰りたい一心でそれを守ったのだ。

おかげで一人の二次感染者も出さなかった。

(「かかる軍人ありき」伊藤桂一著(光人社刊)より)

 

そもそも食中毒の菌は、食物を通じて口から入る。

ところが胃で分泌される胃酸は、pH1〜2の強酸だ。

コップ一杯のコレラ菌に胃液を一滴落とせば,瞬時に菌は死滅すると言う。

食物に付着する菌は,胃では生きておれないのだ。

ところが何かの理由で菌は,小腸に達し増殖して食中毒を起こす。

その理由の一つとして考えられること,それは食事時に水分を多量にとることだ。

水分のために胃液が薄まり,殺菌されない可能性がある。

O−157の事件の時,同じものを食べて食中毒を起こした児童と起こさなかった児童がいる。

この差は何だろう?

先日小学校で,子ども達と一緒に給食を食べた。

驚くような食べ方をしていた。

パンを細かくちぎって,ス−プにつけて食べる。

牛乳で流し込みながら食べる。

先に牛乳を飲む児は,まず噛んで食べていない。

水分の流し込み食べが、現代の食文化の一つとなっているのだ。

その様な児童の口の中を診るとむし歯も多い。

なるほど,噛めない歯も流し込みの原因となるのだ。

よく噛んで食べること。

それは食物の表面積を増加させ,胃液に触れ易い環境を作る。

そう言えばO-157の最初の発症例は,ハンバーグで感染したとのこと。

このような軟らかい食べ物であっても,噛むことが重要なのだ。

食中毒の予防は,よく噛むことと深く関係することがわかる。

(岡山大学歯学部付属病院 岡崎好秀氏ブログより)

 

噛むことの効用に「ひみこのはがいーぜ」に加えて、「食中毒の予防」が入りそうですね。

健康の維持・増進、そして病気の予防のためにも、流込みの食事は控えて、良く噛んで食べましょう。

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2012/7/13 金曜日

ツタンカーメンのエンドウ豆

Filed under: 日記 — h.nakano @ 10:44:40

tutankhamuns-peas1.jpg 20年程前に当時教育委員長を務めていたI先生から「ツタンカーメン王の墳墓から出土したエンドウ豆の種(の子孫)」を頂戴したことがあります。

昨年ふとしたことがきっかけで興味をもってくれたTさんにその種をお分けしましたが、先日たわわに実ったエンドウ豆の房と栽培風景の写真を医院にお届け下さいました。

数個の種からこれほど見事に育てて下さるとは。

エンドウ豆の淡いワインレッドの花は可憐で美しいものですね。

3000年前にツタンカーメン王もこの花を愛でていたのだろうかと想うとロマンがかきたてられます。

来年は我が家の庭にもこの古代エジプト産の種を播いてみようかと思います。

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2012/7/1 日曜日

縦の虹

Filed under: 日記 — h.nakano @ 9:40:08

tatenoniji1.jpg 

6月24日(日)の夕方6時50分頃、4号線の津志田交差点付近で少しだけ左に傾いで立ち上がる巨大な虹を見ました。虹特有のアーチは無くて、太い虹色の円柱が曇天の空に向かってすっくと一直線に伸びていました。先端は丸みをおびていますが朧にかすんでいて、巨大な半透明の生き物が水煙を纏って地表から天に昇ってゆくようにも見えました。

漢字の「虹」が虫偏であるのも、中国の伝説では虹を蛇や竜の一種と見なすからだといいます。

私にはこの時、間近に見えた太くて美しいこの虹が、背が赤く腹が青い巨大な龍が天に昇ってゆく姿のようにも思えました。

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