寒さが一段と厳しくなってきました。まだ秋と思っていた(思いたかった)のに冬ですね。
冬といえばフィギュアスケート、そして浅田真央選手が思い浮かびます。シニアデビューの頃はいろんなジャンプをいとも簡単に飛び、天才スケーターと賞されていました。しかし、最近、成績が芳しくありません。昨シーズンはジャンプの失敗が多く表彰台にあがることができませんでした。その段階で完璧な演技をするためにジャンプを一からやり直しているといっていました。例えて言うなら右利きの人が左利き用のはさみで紙を上手に切れるようにしているとコーチのコメントがありました。当たり前にしていた動作を変えることは至難の業です。
これは矯正治療にも当てはまることがあります。歯並びに影響する口の周りの癖をなくすことがよりよい歯並びを獲得し、それを維持する力になります。その癖は無意識に行われているため、しないようにすることは至難の業です。その癖の一つに「よく噛まない」があります。
先日、ある患者さんのお口の中に大きな変化がありました。上の前歯と下の前歯が全く噛まなくなっていたのです。お話を聞いたら、もともとあまり噛む習慣がなく、歯に矯正装置をつけてから外れないように軟らかい(噛まなくても食べられる)食べ物を好んで食べていたことがわかりました。噛まないと歯並びは良くならないのです。
あまり噛まない方がよく噛む習慣を身につけるのは浅田選手がジャンプを一から見直すのと同じくらい大変なことと思います。しかし、よく噛むことが習慣化できれば今シーズン、多少のミスがあっても高い得点で優勝したときの浅田選手のようにとても素敵な笑顔で矯正治療が終えられると考えています。
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